言わなくても分かることは言わないの法則!?

中級者コース

英語の「分詞構文」って何!?

学びラボ4U館林校です!

本日は高校生の頭を悩ます分詞構文について考察していきたいと思います!

中級者コースの一人の高校生から「分詞構文が分かりません」と相談を受けました。

そこで、分詞構文の現時点での理解を聞くと

接続詞と主語を省いて動詞にingをつけること

と答えてくれました。

これはこれで間違ってはいないのですが、

認知文法の観点から

なぜこういう変化が起こるのか?

どういう理由でこの文法が使われているのか?

という点に着目することで、より深い理解を得ることができます。

そこで、そもそも分詞構文とは何なのかを一緒に考えていくことにしました。

言わなくても分かることは言わない!?

今回は下のような例文を使いながら考えていきたいと思います。

When the dog saw me, it began to bark.

これを日本語にすると

その犬が私を見たとき、それ(その犬)は吠え始めた

という意味になります。

このとき、「〜するとき」という接続詞は、言わなくても分かるのではないかと考えるのが

分詞構文の考え方です。

「その犬が私を見、その犬は吠え始めた」

と言っても話は通じます。

そこで「when はなくても分かるから取っちゃおう!」と考えるわけです。

When the dog saw me, it began to bark.

続いて、「その犬」というのが2回出てきています。

これも、1回言えば分かることです。

なのでどちらかを省略してしまっても問題ないわけなのですが、

この文で「主文」と呼ばれる結論を表す文は後ろの文になります。

そこで、前の文のthe dog を省略してしまって

私を見て、その犬は吠え始めた

としても話は通じます。

このとき、主文のitのままでは何を指すのか分からないので、

the dog に差し替えますね。

When the dog saw me, the dog began to bark.

ところが、saw という動詞の過去形には

文と文を繋ぐ役割は果たせません

そこで、分詞に接続詞の役割を持たせちゃおうと

分詞構文という文法が誕生したわけです。

ここでは、「犬が私を見たこと」と「犬が吠え始めた」ことは

ほぼ同じタイミングで起こっています。

そこで、「犬が私を見ている」タイミングで「犬が吠え始めた」と考えると

ある行動が起こっている状態を表す現在分詞(動詞にingが付いたやつ)が

ピッタリだと考えるわけですね。

When the dog Seeing me, the dog began to bark.

分詞構文の出来上がりです。

これは他の接続詞にも同じことが言えます。

Because the dog saw me, it began to bark.

「その犬は私を見たから、その犬は吠え始めた」

というのも

「私を見て、その犬は吠え始めた」

と言って何ら問題ないわけですので、

Because the dog Seeing me, the dog began to bark.

と言えるわけです。

If the dog sees me, it will begin to bark.

「もしその犬が私を見たら、その犬は吠え始めるでしょう」

という文も

「私を見て、その犬は吠え始めるでしょうね」

と言えてしまうので、

If the dog Seeing me, the dog will begin to bark.

となるわけですね。

これらの機能的な面にだけ着目すると、

この受講生の高校生が言っていた通り

「接続詞と主語を省いて動詞にingをつけた形」

になるわけですね。

もちろん、これは分詞構文の一つの使い方に過ぎないので

受動態の分詞構文などには過去分詞が適用されたりしますが、

それはまた別の機会に説明しようと思います。

それではまた!

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