英語の学び始めは音と文字を結びつけよう

学びラボ4Uです!

今日は「教科書の音読活動で英語が読めない」というお困りを抱えた受講生さんのために、

英語の文字と音を結びつけるための活動を行いました。

発音/準備コースでは、基本的には英語の音から学び始めるのですが、

英語の音と文字を明示的に結びつけていくためにはフォニックスが効果的です。

フォニックスとは英語の文字と音を結びつけるための音声学習法で、

アルファベットの音を発音を学ぶことで知らない単語でも音の予測ができたり、音からスペルを予測できたりします。

そもそも英単語が読めないという受講生さんにとっては、発音の全体像を学ぶよりも先にフォニックスを学んだ方が有意義だろうと判断し、フォニックスの基礎であるアルファベット26字の音を確認しました。

ここで発音の全体像を学んでいた強みが発揮され、一つ一つの音の把握にはさほど時間がかかりませんでした。

学びラボ4Uでフォニックスを教える際には3つのステップに分けて教えることにしています。

 

①アルファベット26字のそれぞれの音

②ダイグラフの音

③magic-E の説明

今日は①についてまとめていこうと思います!

フォニックスを学ぶだけでは意味がない!?

現在の指導要領では、小学生の段階でフォニックスに慣れ親しむ活動が推奨されています。

実際、多くの小学校でフォニックスに関わる活動が行われており、

多くの小学生がアルファベットそれぞれの音の練習をしています。

ところが、中学生になっても英語を読めない生徒がたくさんいます

それは、フォニックスの学習が、「一文字一文字のアルファベットの発音を学ぶだけ」で終わってしまう傾向にあるからです。

実は、フォニックス指導で重要なのは、その後の「ブレンディング」の指導まで行うことです。

ブレンディング指導では、一文字一文字の音がどのような繋がりで単語全体の音を構成しているかを理解させます。

音を順番に混ぜ合わせていくんですね。

さらに、このときに大切なのはフォニックスがしっかりと反映されている単語を提示してあげることです。

まあ、ここら辺は指導理論になるので割愛しましょう。

とにかく、フォニックスは音のブレンディングとセットで練習していくことが大切だということです。

map という単語を使って例示しますね。カタカナ表記になってしまうことをご容赦ください。

map

まずはアルファベット一つずつのフォニックスの確認を行います。

m(ム)a(エァ)p(プ)

次にそれを順番に混ぜ合わせていきます。

一気に行くのではなく、前から順番に足していきます。

m(ム)+  a(エァ)=  ma (メァ)

ma(メァ)+  p(プ)=  map (メァプ)

とまあこんな具合です。

ここまでの練習を何度も何度も繰り返すことで、英単語を読むということの感覚を掴んでいきます。

単語を覚える効率に100倍の差が生じる!?

100倍かどうかはデータがないので言い過ぎかもしれませんが、

文字と音がしっかりと繋がっている生徒とそうでない生徒では、単語を覚える効率に歴然とした差が生じます

前者は音を手がかりにスペルを思い出すことができますが、後者はそれができません。

また、文字と音がしっかりと繋がっていると単語の広がり方にも大きな違いが生じます。

例えば、air という単語を覚えてしまえば hair も pair も fair もあっという間に覚えられてしまいます。

hair = h + air

pair = p + air

fair = f + air 

だからです。

フォニックスが分かっていて、音のブレンドができれば、あっという間です。

逆にフォニックスも音のブレンドも分からない生徒にとってみたら、air もhair も pair も fair も全く別の単語です。

覚えるのに3倍の労力を必要とするのです。

このように、英語の学び始めこそ絶対に軽視できないのがフォニックス指導です。

今後の英語学習の成否を大きく左右するからこそ、しっかりと大切なポイントを抑えて学んでいきたいですね。

ではまた!